「……あの、何か?」


またあの噂のこと……?


でも、どう見ても暴走族に興味があるような子じゃない。


「話があって、少し時間…いい?」


何か特別な用でもあるのかと付いて行ったのは、陸上部の部室。


ここで、灰雅は関係ないんだと思った。


あたしの足の速さは体育祭で披露済みで、たまにこうして陸上部へ勧誘されることがあるから。


きっとこの中には部長さんがいて、勧誘されると思い丁重に断る。


「ごめんなさい。あたし部活はやらないの」