「やっぱりあたしも入れません!」


この状況で凌牙と2人きりだなんて拷問に近い。


エンジンを吹かし始めた琉聖さんのバイクの後部にしがみつくけど。


「自殺でもしてたら困るから、ちゃんと様子見てよ」


「じっ……自殺!?」


物騒な言葉を吐き出す琉聖さんに、心臓が止まりそうになる。


どこに自殺する理由がある??


「じゃ、俺行くな。すぐ家の中に入れよ」


呆然とするあたしを家の前に残し、琉聖さんはさっきとは倍のスピードで走り去って行った。