至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~Ⅰ

時計の針は7時半を回った。


ああ…もう完全に遅刻だな……なんて思いながら鞄を手にしたとき、


「ふざけんじゃねぇぞ」


殺気立つ声が背後から聞こえてきた。


ビクッと肩が上がる。


「オマエ一人の問題じゃねぇんだ。灰雅全体に関わる問題なんだ」


口調こそ静かだけど、どこか熱を持った凌牙の声は、今日もあたしを震え上がらせた。


「オマエがやられるってことは、灰雅の敗北を意味する。オマエが良くてもこっちはよくねえ」


「………」


「灰雅に命掛けてる奴もいる。そんな簡単な問題じゃねぇんだ」


最後は低い声でそう言うと、あたしに睨みをきかせながらこの部屋を出ていく。


外ではバイクの激しいエンジン音が聞こえ、それはやがて遠くなった。