……どれだけ怒られるんだろう。


普段から低血圧な人の寝起きがいいわけない。



大翔にいわれた通り、2階にいくつかある扉の内、一つだけ突き当たりにあった。



「隣なんだ……」


そこがあたしの部屋の隣であることに気づいて、なぜか小さく跳ねる胸。




寝てるとは思うけど、一応ノックして扉を開けた。



凌牙の部屋は、広い割には殺風景だった。


いや、広いから殺風景に見えるのかも……。


部屋の中央にソファとローテーブルがある以外、物という物がない。