胸の中が、ギュっと締め付けられた。


それと同時に、忘れていた出来事がフッと風に乗るようにちらついた。



祐介にヤられた、という……


この事実は一生消えない。


どんなに忘れようとしても、忘れることなんて、きっとできない。




事実は消えなくても、せめて、この傷が消える日は来る……?



……凌牙の元で……。




「優月ちゃん大丈夫?」


自分では意識してないのに震えていたみたい。


旬があたしの肩に優しく手を置いた。


「………うん」


気づけば灰雅の幹部たちに囲まれていた。



この"白"は、影ばかりを歩いてきたあたしにとっての光かもしれない。




彼等を、信じていいの……?



あたしの居場所は、ここだと思っていいの……?