……なんか、怖い。


当たり前の感情が今さら湧いてきて、戻ることにした。


迷子になっても困るし。


「………え…?」


と思った時には、迷子になった後だった。



「うそ……」


大きい倉庫の前で下ろされたはずなんだけど……。


どこもかしこも似たような倉庫が並んでいて、自分がどこで下ろされたか分からなくなっていた。



旬、どこにいるの!?


白い特攻服を見つけては顔を覗き込む。



「ぁあ!?」


「すみませんっ…」


そのたびに、怖い目つきで睨まれた。