「愛莉お前、毎日朝も昼もパンばっかりじゃ栄養偏って体に悪いぞ?肉や野菜もちゃんとバランス良く食べないとダメだろ?」


ああ…また始まった。颯太のお小言。
颯太は昔から、何かとあたしに口うるさいんだよね。


今みたいに野菜も食べろとか、度々あたしの家にやって来ては、物で散らかったあたしの部屋を見て、ちゃんときれいに片づけろとか…

あんたはあたしのお母さんか!って言いたくなるぐらい。


「たまには愛莉も、自炊したらどうなんだ?朝起きて弁当作る時間ぐらいあるだろ?」


「えー、やだよ自炊なんて…。朝起きてお弁当とか作る時間があるなら、その分少しでも長く寝てたいし。

第一、あたしが面倒くさがり屋で料理は勉強よりも苦手だってこと、颯太もよく知ってるでしょう?」


「うん。愛莉のことだから、そう言うと思った。だから…はい、これ」


そう言って颯太は、あたしに包みを渡してきた。