今、瑞希ちゃんがどんな状態にしろ、会いたいと言ってくれているのなら、会わない理由はない。
迷うことなく、わたしは看護師さんの差し出した手を取った。
「瑞希ちゃん」
酸素マスクを、心電図計を、何本もの点滴をつけられて……瑞希ちゃんは、さっきまでと同じベッドに横たわっていた。
同じはずなのに、まるで別の部屋のようだった。
ピッピッピッピッ
機械の音が鳴り響く室内、瑞希ちゃんの枕元に、導かれた。
苦しそうに力なく横たわっていたけど、わたしを呼んでくれと言うだけあって、瑞希ちゃんの意識はしっかりしていた。
わたしを見ると口元を緩めて、小さくほほ笑んでくれた。



