「悪いけど、オレ、あんたとは友だちもムリ。
二度と、オレの前に顔出さないでくれる?」
「叶太くん!」
「名前で呼ぶのもやめてくれる? オレさ、あんたに名前を呼ばれるような仲じゃないよ」
コイツは危険だ。
ほんの数分話しただけの仲でしかないのに、どこからか制服まで調達して、他校に忍び込んで、ハルのところまでやって来た。
中途半端に放置したら、きっと恐ろしいことになる。
オレのキツイ視線を受けて、篠塚が唇を噛んだ。
「オレに、あんたを助けたことを後悔させないで」
その言葉で、篠塚の表情が一変した。
笑顔や媚びの仮面はすっかり剥がれて、とうとう、オレの顔までも憎々しげににらみつけてきた。



