そう言えば、昨日、意識が戻った時、ここにいたのは確かにこの人だ。



懐かしさに思わず頬がゆるむ。



「いつから、ここに!? 前はいなかったよね?」

「先週からだよ。小児循環器の勉強をしにね」

「……そっか」

「叶太、でかくなったな」



裕也さんは、確かめるようにオレの頭に手を伸ばした。

子どもの頃、見上げるくらい大きかった裕也さん。



身長はたぶん177~8センチ。

去年のオレなら、ちょうど同じくらいだった。

でも、今のオレは既に裕也さんの身長を抜いている。



「裕也さんは小さくなったね?」

「なってない、なってない」



手をパタパタ振りながら、裕也さんは朗らかに笑った。