着いたのは、わたしがいつも使う特別室。 裕也くんが形だけのノックをすると、ドアを横に引いた。 ドアをくぐると、いつもは、わたしが寝ているベッドの上に、 カナの姿が見えた。 意識がなくて、 点滴を打たれていて、 頭には包帯が巻かれていて……。 ただでさえ壊れかけの心臓が、 ドクンと跳ねるように、大きく脈打って、 一瞬、目の前が暗くなる。 「……カナ」 気がつくと、涙が溢れ出していた。