「どうして、ハルは、オレに何の相談もせずに、大事なことを決めちゃうんだよ」

「大事なこと?」



カナを見上げると、目が合った。

そして、カナはしげしげとわたしを見つめた後、またしても大きなため息をつく。



カナ、ちょっとわざとらしいよ。



でもカナは、イライラを隠そうともせず、わたしの前に立ったまま続けた。

高校生になってから、カナはまた背が伸びて、今ではもう180センチを越えている。

しっかり鍛えられた身体に、この長身。

けっこうな威圧感だ。



「ハル、親父に、オレと別々のクラスにするように言っただろ」



……あ。

そのことか、とわたしはキュッと身を縮めた。