泣き虫王子と哀願少女



「や~めたっ」

「っ!?」



押し付けられていた腕が途端に軽くなる。



「あっ……」



封じられていた体が解放され、力が入らなくなった膝からグズグズと床に崩れ落ちた。



「嫌がる子を無理やり襲うってのは俺の趣味じゃないんでね」

「!」



そう言って窓辺へと移動した先生が、胸ポケットから煙草の箱を取り出す。


器用に一本くわえると、窓の外を見つめながらおもむろに吸い始めた。