邂逅……それは出会いを意味する。

私と、お前が?

「そう、すべては裁きのために。お前は『罪』を抱えている。その『罪』を『裁断』するために、私は待っていた」

私を、裁断するのか……なら早々に裁いてくれ。もう死んだ。すべて失った。定義も、信条も、彼も、焼き払われた。

どんな裁きも、いまさら構わない。

「勘違いをするな」

? ――なに?

「私に慈悲はない。お前の惰性のまま、その魂を焼き、天へ運ぶつもりは毛頭ない」

…………。

「私の裁断はこうだ。私の存在、力を『裁き』と定義。これを『力』に変換し、お前に授ける。

お前は内包した『罪』の定義に従い、それをあがなわなければならない。

すべては魂に刻印されている。お前は、私の力をもってして、生きるのだ」

声の言っていることは……おかしい。

私はすでに、キマイラの炎によって死んだ。

死んだ人間が、なぜ生きることができるだろうか?