† of Thousand~千の定義

「今私は、四つの外周ポイントを定義した。これにもうひとつ定義を付加すると、どうなると思う?」

ばじゃん――と一際響いた背後に振り向けば、キマイラが数メートルを開けて、いた。

そのアギトには、すでに紅蓮の繭が発生している。

灼熱の眼が、爛々と私を睨んでいた。

「支柱の形成、これに主柱を加えれば、出来上がるのは魔法陣だ」

「ご名答」

とうなずいた私に、

「しかし!」

キマイラは、慟哭した。

「貴様ごときの魔法陣が、なんの役に立つ!!」

その音波により、雨粒が震え、飛ばされ、周囲のガラスが破裂した。

鼓膜を割らんばかりの衝撃を孕みながら、赫灼の業火が肉薄してくる。

キマイラの、火炎。

それを前に、

「我、草薙仁、ここに領域を定義する!」

私はアスファルトへ、剣を突き立てた。


一瞬一気に、紅蓮のラインが駆け巡る。

不思議な自然現象の、起動。