「また、逢いまみえるとはな」
朝昼の青を灰色に、夜の黒をも灰色に霞ませるカーテンの向こう、
「ずいぶんと探したよ、キマイラ」
獅子の頭、山羊の胴、灼熱のたてがみに蛇の尾を持した魔獣が、いる。
「お前を、私の存在定義に則って、ここで処分させてもらう。覚悟しな」
スカートのポケットから取り出した札は、当然しっとりと水分を含んでいたが、そこに定義されている効果は、変わりない。
臨戦態勢である私に対し、獅子は火の粉を牙の合間からこぼした。
笑ったのだ。
「未熟な力しか持たぬ身で、よくぞ言った。が、貴様の思うままには、ゆかぬ。人間、我が誇りと牙に懸け、情けはかけぬぞ」
低い低い、雨音にも混じりそうな声に、私は密かにうなずいていた。
(ああ本当、自分でもよくぞ言ったと思うよ)
朝昼の青を灰色に、夜の黒をも灰色に霞ませるカーテンの向こう、
「ずいぶんと探したよ、キマイラ」
獅子の頭、山羊の胴、灼熱のたてがみに蛇の尾を持した魔獣が、いる。
「お前を、私の存在定義に則って、ここで処分させてもらう。覚悟しな」
スカートのポケットから取り出した札は、当然しっとりと水分を含んでいたが、そこに定義されている効果は、変わりない。
臨戦態勢である私に対し、獅子は火の粉を牙の合間からこぼした。
笑ったのだ。
「未熟な力しか持たぬ身で、よくぞ言った。が、貴様の思うままには、ゆかぬ。人間、我が誇りと牙に懸け、情けはかけぬぞ」
低い低い、雨音にも混じりそうな声に、私は密かにうなずいていた。
(ああ本当、自分でもよくぞ言ったと思うよ)

