† of Thousand~千の定義


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お互い、相手に回した腕は、話さない。

なぜなら、もうこれが最後の触れ合いになるからだ。

長沢はそうと――知っている、かもしれない。

あの時の私もそうだったが、人は、自然と離別を悟ることができる生き物らしい。

「真剣な話だよ、長沢。私は自分に、『罪』の定義を刻印してる」

「罪?」

「そう、『罪』よ。その定義は、言ってみれば信条のひとつだと思ってくれればいい。そして『罪』を持つ私は、それをあがなわなくちゃいけないんだ」

「罪を……。仁、お前、なにかしたのか?」

「ああ、した」

長沢の顔を見ながら、彼のことを思い出す。

どうしようもないさびしさと、自ら導いた長沢との別れに――涙をこらえた。

「人をね、結果的にひとり、消した。そしてその償いに、私はやらなければならないことが、ある」



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