† of Thousand~千の定義

町を歩き、歩き、そして歩く。

聞こえるのは依然、誰もそうとは知らない、キマイラの情報。

炎は弾けて一瞬で消えたとか、右へ飛んだかと思えば左へ飛んだとか、空高く舞い上がっていったとか、地面でうねって消えたとか、様々だ。

キマイラは炎を吐くことはできるが、細かく動かすなど、そんな芸当はできないはずだ。

炎を凝縮させたり、拡散させたりすることぐらい、できるだろうが。

そう考えると、目撃された炎は、キマイラ自身が身にまとっていたと考えるのが自然だろう。

しかし、なぜキマイラはわざわざ炎をまとった?

目立てば人間に目撃されることくらい、予想できるはずだ。

そしてそのあとに起こる騒動や事後処理という面倒を考えれば、あまり褒められる行動じゃない。

それくらいわかるはずだ。キマイラは、無知なケダモノではないのだから。

ならばなぜ?

目的はなんだ?