現場に急ぐ中、小泉は異変に気付く。
所轄のパトカーが数台、この辺りをゆっくり巡回しているのだ。
何かあったようだ。
最近、認知症で夜中に徘徊する老人が増えていると聞く。
そんな理由で捜索中なのだろうと考えた。
現場に着いた。
時刻は3時3分。
夜街のすすきのも、この時間になると人通りが途絶え、街のネオンも消えていた。
小泉は二瓶ビルの二つ隣のビル前に車を止め、外に出た。
まだ二瓶ビルに炎は上がっていない。
どうやら間に合ったようだ。
小泉は幾分気を緩めた。
今宵は所轄のパトカーがウロウロしている。
家を出た五十嵐はそれを見て、今夜の犯行を諦めたのかも知れない。
そう思っていた。


