その理由は金に困っている為。
この半年間、自分の勤め先が次々と燃やされ、働いても給料がもらえないこともあった。
今は食べて行くのが精一杯で、借りていたアパートも家賃が払えず、
逃げるように飛び出したのだ。
今居候している友人の家は、三週間ほどいるらしい。
小泉が室内を調べると、コンセントソケット型の盗聴器を見つけた。
それは、五十嵐の家にあったレシーバーで傍受できる周波数のものだ。
盗聴器を見て、水島ありさは怯えた。
五十嵐からしつこく送られてくるメールには、
『化粧品も買えないんだろ?
金がないなら帰って来い
贅沢させてやるから』
そんな風に、彼女の困窮具合を知っているような内容が多かった。
その理由が盗聴されていたからだと知り、彼女は怖がった。


