横山はアパートの一室を飛び出した。
ここから少し離れた場所にある駐車場まで走った。
走りながら小泉に電話する。
いつもは小泉に対し敬語を使う彼だが、焦りの為、口調が以前のものに戻っていた。
「小泉、悪い!騙された!
五十嵐は家にいない、
恐らく0時過ぎにどこかに消えた!」
電話を受けた小泉は、SMR対策室で、他事件の捜査資料に目を通している最中だった。
電話の向こうで横山が、車にエンジンを掛ける音がした。
現在時刻、2時58分。
6件の連続放火は全て、3〜4時の未明に起きていた。
これは…今夜が7件目の可能性が高い。
小泉は横山に指示を出す。
「すすきの5条6丁目、二瓶ビルに向かえ。
水島ありさの現在の職場は、5階のガールズバー“club JJ”だ。
次に燃やされるとしたら、間違いなくそこだ」


