散らかっている衣類は全て男物。
部屋にある女性用小物は、上に埃をかぶっている。
水島ありさがいないことは分かっているが、小泉は他の部屋も見たいと思った。
五十嵐に何か、きな臭い物を感じる。
クーラーが効いた涼しい部屋の中で、彼のTシャツは汗で湿り、背中に張り付いている。
さ迷う目線、
話しをする時、指を組んだり外したり…
秘密を持っている人間の、典型的な反応だ。
五十嵐は渋々、他の部屋を案内する。
一つ目は寝室。
ダブルベッドで埋まった部屋は、男の汗の臭いが染み付いて不快だった。
一見して、怪しい物はないが、ベッドの二つの枕がハート型なのは印象に残った。


