小泉と横山は、SMRの対策室に戻って来た。
捜査一課の長、小山内に言われたことは、
SMRはSMRで勝手に捜査しろということ。
共闘する気はサラサラないようだ。
敵陣から帰った気分で、横山は椅子にドサッと腰を下ろし、ネクタイを緩めた。
「小泉室長、どうします?
一課はきっと、これ以上の捜査資料を見せてくれませんよ。
今まで借りてた分も、取り返されたし…
自分達で調べろと言われても、SMRだけで膨大な聞き込みや調査は、無理ですよ…」
SMRは一課に比べ少数だ。
加えて、捜査中の案件は現在7つ。
捜査一課のように、この事件に大勢の人員を確保できない。
諦めモードの横山に対し、小泉は目つきの鋭さを消していない。
ペットボトルのミネラルウォーターを一気飲みしてから、出かける用意を始めた。
「行くぞ」
「どこへですか?」
「放火された店の関係者に聞き込みだ」
「二人だけで?」
「ああ。今動けるのは俺とお前しかいねぇだろ。
愚痴っても、事件は解決しねぇぞ。動け」
小泉はドアを開け、足早に出て行った。
横山は慌てて、その後を追った。


