おにぎり屋本舗 うらら

 


 ◇◇


暗闇に雪が降る。


日付は変わっていた。


町は静まり返り、死んだように静かだ。



ここは、廃校になった中学校。


うっすら雪が積もった畑と林で、周囲を囲まれている。



鉄筋コンクリート3階建ての校舎は古く、壁が崩れそうな程だ。



外と変わらないほど寒い廊下に、足音が響いていた。


コツコツと革靴を鳴らして歩くのは… 杉村だ。



彼の腕には、うららが眠っている。


クロロホルムの効き目は持続中、

彼女はまだ深い眠りの中にいた。



うららを横抱きに抱え、杉村が廊下を進むと、

長く暗い廊下の先に、明かりが見えた。



オレンジ色の明かりは、オイルランプの光だ。


暗闇の中をぼんやりと、揺れながら照らしている。



オイルランプを手にしているのは、中年女性。


その後ろに二人の男が、従うように立っていた。


三人とも、揃いの白装束に身を包んでいた。