別れた横道の手前で停車し、ライトを消す。
深追いしなかったが、小泉のパソコンにはしっかりGPSの位置が示されていた。
カローラが向かった横道は、寂れた田舎町に繋がっている。
昭和中頃まで炭鉱で賑わっていたその町は、
炭鉱閉鎖と共に人口が激減してしまった。
今では町民のほとんどが農業従事者で、
高齢化に伴い離農する人も増え、町は寂れる一方だ。
そんな町の方へ進んだ杉村の車は、
町の中心部を行ったり来たり無駄な動きをした後、
別の道から小泉のいる一般道に戻って来た。
その距離は約1km先。
札幌方向に向け、戻ろうとしている。
パソコン画面上のその動きを見て、小泉は訝しむ。
何をしたいのか、意味が分からない。
分からないまま、知本に指示を出す。
「出せ。この道を札幌方面へ真っすぐ。
GPSはこの先、約1km地点にある」


