小泉は椅子を鳴らして立ち上がる。
声を大きくして、メンバーに言った。
「アバタリの正体が、信者にばれるのは時間の問題だ。
近い内に、奴らは桜庭うららに接触してくるだろう。
これは危機であると同時に、チャンスかもしれない。
奴らをあぶり出し、アジトを見つけるチャンスだ。
今夜から、おにぎり屋周囲と彼女の張り込みを…」
そこまで言った時、対策室のドアが開けられた。
強面の刑事達を従え、先頭で入って来たのは、
捜査一課の部長、小山内だ。
黙り込む小泉を見据え、小山内は不敵に笑った。
「中々面白そうな話しじゃないか。
まさか、湯傘に娘がいたとはな。
桜庭うららか…
10年前、桜庭警視長は俺らに全貌を教えなかった。
散々こき使ったくせにな。
あの狸じじぃめ…
何か隠してやがると思ったら、湯傘の娘を自分の娘にしていたのかよ。
面白れぇヤマだな、おい。
一課にも協力させろや」


