真っ白な建物に、白装束の人々。
広いホールに集まり、壇上の教祖に向け、一斉に平伏している。
白一色の異様な光景だが…
うららは不思議と懐かしさを覚えた。
その懐かしさは漠然として、形をなさない。
「あれ…?」とうららが首を傾げた時には、記憶の奥底に引っ込んでしまい、
気のせいと片付けてしまった。
うららが意識をテレビに戻す。
画面にはキャスター達の他に、ラフな格好の男性が登場していた。
顔の前には、すりガラスが置かれ、体しか見えない。
彼は匿名で情報を提供したいという、フリーライターだった。
男は紙袋一杯の、何かを持っていた。
女性キャスターが話し掛ける。
『湯傘死刑囚と、手紙のやり取りをされていたと言うことですが…――』


