テレビは同じ内容を繰り返した後、
クイズ番組をそのまま中止して、緊急報道特番を組んだ。
それにより、うららは初めて事件の具体的内容を知ることになる。
過去の映像が流される。
炎に包まれた建物や逃げ惑う人々。
混乱する札幌市街地の様子が流れていた。
犯行グループ検挙後に、警察が開いた記者会見も再放送された。
この時には、うららはすっかりテレビに釘付けになっていた。
記者会見の場に、良く知っている人物が二人いたからだ。
5人横一列に並ぶ警察官の内、真ん中に座るのは、
公安警察、警視長、
桜庭壮助、うららの養父だ。
右端に座っているのは杉村。
10年前の映像なので、うららの記憶にある二人より若かった。
その後は、カルト宗教団体“破壊の光”について報じられる。
教義や危険思想、目指していた理想郷、
施設内での集団生活などについてだ。
犯行前にどこかのジャーナリストが写した、内部写真も公開された。


