静かな戦いは、明け方まで続く。
そして…
芹沢は無言で拳を突き上げた。
小泉が側に寄る。
「やったのか?」
「もちろん。サイバースペースで、俺に侵入できないエリアはありませんから」
芹沢はUSBメモリーを抜き取ると、小泉に渡した。
それには、小泉が見たかったデータがコーピーされている。
共闘した二人がハイタッチすると同時に、
芹沢のポケットで着信音が響いた。
「ほーい、芹沢でーす。
今、家っすよー。
えー?データベースに侵入者?
まじっすか!そりゃヤバイっすね!
すぐに、サイバーテロ対策室に向かいまーす」
夜が明けていた。
ブラインドの向こうに、朝日が見える。
芹沢はあくびをしながら立ち上がる。
「室長のせいで、俺、今夜も徹夜ですよ、きっと。
自分で破壊した所、直して強化しないと。
あ〜疲れる〜 甘い物食べたーい」
芹沢が出て行く。
小泉は自分のPCに、USBメモリーを差し込み、
盗んだデータを読みはじめた。


