どうやらうららは、養子に入るまで、戸籍がなかったようだ。
恐らく誕生日も不明であったから、戸籍作成日と同じ日付にしたのだろう。
18歳という年齢も、推定かも知れない。
養子に入る前の推定8年間、桜庭うららはどこで何をしていたのか…
小泉は昨日の昼間、おにぎり屋での、うららとの会話を思い出していた。
本人は、児童養護施設にいたと言った。
その時の記憶がないとも言っていた。
それは嘘だと小泉は判断した。
養護施設にいたなら、その時点で戸籍がないのは有り得ないからだ。
小泉は一旦デスクから離れた。
珈琲メーカーで濃い珈琲を入れる。
今日の昼飯は、珈琲一杯で済ますらしい。
それを手に席に戻り、 ノートパソコンを開いた。
警視庁職員データベースから検索したのは、“桜庭壮助”
戸籍謄本に書かれていた、うららの養父だ。


