しばらく二人は無言になる。
平和な店の中で、二人の座卓だけが異様な空気を漂わせていた。
杉村は短時間で、全てを完食していた。
小泉は大盛りラーメンを食べ終え、箸を置いた。
餃子は食べられそうになかった。
これは、本庁でまだ働いているSMRメンバーへのお土産にすることにした。
杉村は煙草に火をつける。
三回吹かして、灰皿に押し付け、上着を手に立ち上がった。
小泉の疑問に、杉村は答えを与えない。
その代わり、低い声でこう言った。
「お前は有能だが、刑事に向いていない。
非情になれず、捜査に甘さを持ち込んでしまうからだ。
あの人もそうだったな…
俺なら、利用できる物は全て利用する。
叩ける物は、全て叩く。
それが、小娘であろうとも…
小泉、これ以上首を突っ込むな。
お前には無理だ。知れば苦しむぞ」


