おにぎり屋本舗 うらら

 


どうやら杉村が、予約の電話を入れたようだ。



店主は杉村だけではなく、小泉の顔も覚えていた。


ねじりハチマキの、気持ちの良い初老の男。

しわだらけの目尻に更にシワを寄せ、小泉を歓迎してくれた。




数分後、私服姿の杉村がやって来た。


店主に手を挙げて挨拶し、小泉の前にあぐらをかいた。



「大将、ビール2本!

特製味噌ラーメン大盛り2つと、餃子5人前!」



小泉に聞かず、杉村は勝手に注文する。


「あいよっ!」と威勢のよい返事が、店に響いた。



おしぼりで顔を拭いている杉村に、小泉は言う。



「そんなに食えません。
5人前餃子の内訳は?」



「お前が3皿、俺が2皿。

まだ若者の部類だろ?
そんくらい、ペロリと食えや」