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その夜8時過ぎ、小泉の携帯電話に、杉村が連絡してきた。
小泉はSMR対策室にいた。
小泉の他にも、5人がまだ仕事中だ。
杉村から掛けてくるのは珍しいので、少し驚く。
もしやまた、桜庭うららが危険な目にあっているのかと、
そんな嫌な予想をしたが、内容は違った。
「小泉、飯に付き合え。
久しぶりに一杯やろうじゃないか」
「珍しいことを言いますね。
いいですよ、俺も杉村警部に会いたいと思っていました。
話しがあるので」
「奇遇だな。
こっちも話しがある」
探り合うような無言の間が数秒続く。
先に沈黙を破ったのは、杉村。
電話の向こうで、笑い出した。
笑いながら、場所を指示する。
SMRにいた時に、よく部下達を連れて行ったラーメン屋だ。


