小泉の中で、パズルのピースが一つずつ動いていた。
ピースの着地点はまだ見つからない。
完成すると、どんな絵が現れるのかも想像できない。
ただ、偶然だと片付けられなくなっていた。
彼女は事件に巻き込まれ易いのではない。
事件を呼び寄せている。
そんな気がしていた。
小泉は壁掛け時計に視線を向けた。
今は午後1時50分。
立ち上がり、知本に言う。
「外で飯食ってくる。
お前も、休憩に入れ」
「え、小泉警部、renew human companyについてはどうすれば…」
「分かんねぇ。分かんねぇことだらけだ。
会社は無関係でも、セミナー参加者同士で何か繋がりがあるのかも知れない。
取りあえず、疑問の一つを解きに行ってくる」
小泉が出て行き、対策室には知本が残された。
彼は首を捻っていた。
飯を食いに行くと言ったり、
疑問を解きに行くと言ったり…
こんなに分からない小泉を見るのは、初めてだった。


