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うららが病院にいる時間、
小泉はSMR対策室にいた。
部下の知本が、捜査状況を報告している最中だ。
「renew human companyですが、怪しい点は見つかりません。
社長と社員全員の血縁、友人関係も洗いましたが、覚醒剤との繋がりは見られませんでした。
高須の覚醒剤の行き先は、あの会社ではないと思います。
捜査4課の調べはどうですか?」
「高須は、口を割らないそうだ。
自分で使用しているの一点張りだ」
4ヶ月前に起きた『黒飴覚醒剤事件』は、まだ解決していなかった。
暴力団と繋がりがあったボーリング店主は、覚醒剤の売人だった。
高須文也は過去三回、ボーリング店主から覚醒剤を購入していたが、
警察に目を付けられたことに気づき、
今回は代金を前払いの上、
うららを介した“ひったくり”という方法で、薬を手に入れようとした。
そこまでは判明しているが、
高須が、入手した覚醒剤をどこに流していたのかは不明だ。
自分で使っていると主張するが、高須の尿からも毛髪からも、陽性反応は出ない。


