「は...?今更遅いっつーの」
悠くんが豹変して、後ろを向く。
「えっ...仁...」
「お前ふざけんなよ!
何やってんだよ!!」
こっちに来て、殴られる!
っと思った瞬間、
「お前は俺だけ見てればいいんだよ...」
悲しそうな声で、抱きしめられた。
「じ...ん...?」
「お前は悪くねーもんな。
そんな怯えんなよ...
俺が怒ってるのは、こいつだ」
私をそっと離すと、悠くんを指差す。
「里奈へのおしおきは後でな」
ちょっとニヤッとしてからすぐ真顔に戻ると、
「てめぇ...何、人の女に
手出してんだよ!」
ものすごい形相で怒鳴りつける。


