「嘘だぁ...
悠、絶対別な好きな人いるよぉぉ...」

嗚咽まじりに、そう言う恵舞。

「たった今...変わった。
っていうか、気づいた。
俺も、ずっと恵舞のこと好きだったから」

そう言って、

「でも、あの日...
別れたあの日、無理やり諦めたんだよ。
もうやめなきゃいけないんだって」

「...そうだね。
あの時、悠、泣いてたもんね...」

少し落ち着いた恵舞が、そう言う。

「だから、俺、あの時からずっと恵舞のこと好き。
もう一度会ったら、気持ち抑えられなくなった。
...思い出したんだよ」

「...っ...ありがとう」

少しいつもより子供っぽい恵舞を、そっと離す。