「珠梨、外はもっと暑いな。 でも、危ないから手は繋ごうな」 「うん!」 まだ小学3年生... いや、もう、か? でも、なんとなく目が離せない。 「ゴメン、あちぃ...」 一瞬珠梨の手を離してじわりと汗をかいた手を乾かす。 「お兄ちゃん、そんなことしてたら彼女さんできても手繋げなくなっちゃうよ!」 「ハハ...彼女ねぇ」 なんとなく病んでいるような俺の心が珠梨のおかげて少し晴れた気がした。