「とりあえず、そこの公園でも行こうか」
そう言って、近くの公園を指差す。
緑がいっぱいで、静かで...
話すにはもってこいな場所だった。
少し歩いて中に入ると、
「ここ座ろう。
あ、ちょっと座って待っててね!」
「うん。」
そのまま走ってどこかに行ってしまった。
しばらくすると、
「ハァ、ハァ...ゴメンね。
近くに自販機なくてちょっと探しちゃったよ。
はい、これ。」
そう言って、オレンジジュースを差し出して来る。
「あ...ありがとう。
お金...」
「ハハ、それくらい大丈夫だよ。」
悠くんの優しさがどんどん心に染みていくようで、さっきの悲しさなんて忘れていた。


