「ハハ、そんなこと聞くために?
そんなのどうでもいいじゃん」

あいかわらず覚めた口調で言う悠。

里奈の前とは全然態度が違う。

でも、俺にとっての大切なダチでもある。

「どうでもよくねーよ。
ハッキリ言えよ!」

「アハハ、俺と里奈ちゃんが仲良くて嫉妬しちゃった?
嫉妬深い男は嫌われるよ〜」

「うるせぇ!」

こうやってすぐに怒鳴る俺を、悠は冷めた目で見る。

「じゃぁハッキリ言うけど。
仁はそういうところが里奈ちゃんを傷つけてるんじゃねーの。
もっと周りのこと考えろよ。
自分だけじゃないんだ」

そう言って悠はコーヒーを取り出す。