「ば、バカってなによ!」

「いや、バカだろ。
...俺...別な好きな奴なんていねぇよ?」

「う、嘘でしょ?
だって悠くんが...」

「だからあいつは違うんだって!」

「わけわかんないよ...」

さっそうと歩き出す仁に、必死についていく。

「ねぇ、わかんないって!
ウソつかなくてもいいんだよ...」

黙って歩き続ける仁。

また泣きそうになって。

今ちゃんと言わなきゃって思う。