「わあ、すごい!ねえ、何が書いてあるの?」

「近藤先生からの呼び出しだ……って、おい!!」


斉藤先生の術の質に感動し、川から飛び出てのぞきこんだあたしは、思い切り怒鳴りつけられた。


「は、裸でうろうろすんじゃねえよ!
誰かに見られたらどうするんだ!」


「あっ、きゃっ、ごめ……っ」


あたしが体を隠すより早く、総司は後ろを向いてしまった。


いけないいけない……山育ちはこれだから。


急いで着物を着て声をかけると、総司はほのかに赤い顔でこちらを振り向いた。


「お前なあ……やめてくれよ。

今から近藤先生のところに行かなきゃいけねえんだから、誘惑するなよ」


「そんなつもりじゃ……」


恥ずかしくなってうつむくと、ふわりと抱きしめられる。


「お前がそんなつもりじゃなくても、周りは誘惑されちまうんだよ」


「……うう」


「もう少し気をつけてくれよ。
このキレイな体は、俺だけのものなんだから」


低い声が耳元で聞こえ、自然と体が跳ねる。