幕末オオカミ 第二部 京都血風編



「くそう……伊東先生をよくも……新撰組め……!」


そう叫んだ敵の下半身が、またぼこりぼこりと音を立てる。


何が起こるのかと思った次の瞬間、巨大な蛇のようだった敵の下半身がいくつにも避け、大量の蛇の塊になっていた。


「いやあああ!」


人の足が裂けて、それ全部ヘビとかホント無理!


「まだ頭の方じゃないからいいだろ」

「尾っぽでもやだ!にょろにょろ気持ち悪い~」


総司とあたしの場違いな会話をよそに、原田先生が槍を持って駆けだす。


その体を突き刺そうとするように、尾が鋭く固くなり、こちらに飛ぶように伸びてきた。


「本数が増えても同じこと!」


原田先生が槍を突き出す。


すると、原田先生の手元から、槍が突然長く伸びた。


かと思うと、それはぐにゃりと曲り、向かってきていたヘビの尾をまとめて、縛り上げる。


動きを止められた敵は、なんとかそこから逃れようともがくけど、槍はびくともしない。


炎と、自由自在に伸びる槍。


これが、永倉先生と原田先生の“特技”だったんだ。