「わああああ!」
「新八!」
あたしたちが油小路に戻ると、永倉先生の悲鳴が聞こえた。
なんと、蛇のようになった敵の下半身が長く伸び、永倉先生の足首をつかんで夜空に持ち上げていた。
「なにやってんだよ、しんぱっつぁん!」
平助くんは叫ぶと、刀をにぎりしめ、敵の足元へと走る。
「平助?お前、なんでこんなところにいるんだよ?」
原田先生が目を丸くする。
「馬鹿、早く逃げろ、平助!」
「そういうカッコイイことは、敵を倒してから言ってくれないかな?」
平助くんは永倉先生に向かってにっと笑うと、冷たい氷を宿した刃を、敵の尾に振り下ろす。
あまりの剣速に、確実に真っ二つにされるだろうと思ったのに……。
「おわっ」
敵は、永倉先生から離れ、素早くその剣を避けてしまった。
空中から落ちた永倉先生は、下にいた原田先生の腕の中へ。
咄嗟に受け止めた原田先生は、永倉先生の背中とひざ裏に腕を入れてしまった。
「おう……ありがとな、左之」
「いや、気にすんな……つうか、早く降りろ」
照れくさそうな永倉先生を、原田先生が慌てて下ろす。
な、なんかちょっと気持ち悪いものを見てしまったような……って、そんな場合じゃない!



