はらりはらりと舞う桜吹雪の中、総司は平助くんと斉藤先生二人の姿を、じっと黙って見つめていた。
「本当に、行っちゃったね」
「ああ……」
総司だって、寂しくないわけはないだろう。
けれど、他の隊士の手前、それを顔に出すわけにはいかない。
「ま、お互い元気にやっていくしかねえよな」
「うん……そうだね」
「つうかお前は、すぐにでもあの二人の姿を見られるかもしれねえぜ?」
「えっ?」
新撰組と御陵衛士は、お互いの行き来は禁止なのに?
きょとんと見上げると、総司は呆れたような顔でこちらを見下ろす。
「お前、監察だろ。
土方さんが、このまま伊東たちを野放しにしておくわけねえ」
「あっ、そうか……!」
伊東派は、もともと討幕派とつながっていた可能性もあるし……幕府にとって不利な動きをするようなら、放っておくわけにはいかないよね。



