「お久しぶりです、土方副長。頭領はどこにおられますか?」
「道場だと思うが」
「かたじけない」
銀月さんは総司に挨拶だけしていくと言い、その場から去っていった。
「じゃあ、あたしも……」
そろりと一歩を踏み出そうとしたとき、口から離されていた副長の手が、あたしの手首をがしっとつかんだ。
「ちょっと来い」
こ、これは……お説教の前触れ?
副長は眉間にしわを寄せ、険しい顔をしている。
逆らえば切腹だと思い、おとなしくとぼとぼと副長室についていくことに。
副長は部屋に入るなり、あたしに斉藤先生のように結界を作らせた。
外に声が漏れないようにするためだよね?いったい何の話なんだろう……。
「例の任務はどうなっている?」
向かい合って座ると、副長は腕を組んであたしを怖い顔で見下ろした。
「例のって……伊東参謀の調査ですか?
すみません、特に報告するようなことはないんですけど」
山南先生の一件には、結局参謀がからんでいたのかどうかわからないまま。
その後も、特に不穏な動きはない。



