夜の巡察までにまだ時間があったので、総司と二人、京の街をぶらぶらする。
風車や冷やし飴を売る出店が並んでいる通りに、一際華やかな一角があった。
そこでは、京らしい繊細な細工がされたかんざしや手鏡、色とりどりの香り袋や巾着などの小物が並んでいた。
町娘たちが目を輝かせ、お気に入りの品を見つけようとしている。
「すごいねー」
何の気なしに言うと、総司は足を止める。
「見ていくか?」
「え?ううん、いいよ……」
そりゃあちょっとは見たいけど、今あたし男装だし。
男二人で並ぶのはちょっと変じゃない?
「いいから、ちょっと来いよ」
総司はそう言うと、ぐいとあたしの手を引っ張った。
いきなり長身の総司が現れたせいで、商品が見えなくなってしまった娘さんににらまれる。
けれど、総司の整った横顔を見るなり、娘さんはぽっと頬を赤く染めた。
ちっ、総司め……自分の見た目の威力、わかってないんだろうな。



