幕末オオカミ 第二部 京都血風編



「あたし……本当にここにいていいのかなって、思うことがあるの」


ぽろりと口が滑る。


すると、総司の顔色が変わった。


眉間にシワがより、ぎろりとあたしをにらみつける。


「まさか、また出て行こうだなんて思ってるんじゃねえだろうな」


「そんなこと……」


総司とは一緒にいたいし、近藤局長も他の幹部たちも大好きだし、できればここに居続けたいけど……。


「でも、このままでいいのかな」


あたしがいるせいで、総司の自由がなくなっていくような気がするの。


いつかあたしが、あなたの夢の邪魔になるような……そんな気がするの。


「いいのかな、じゃねえよ。

お前が離れたいって言っても、俺は離さねえからな」


乱暴に言うと、総司は突然あたしを抱き寄せる。


団扇がはらりと、畳に落ちた。


「総司……」


温かい胸に抱かれると、涙が溢れそうになった。


何かを繋ぎ止めようとするような、強い力があたしを拘束する。


「……そんなこと、言えなくしてやるよ。

どんな理由があろうと、俺から離れなくしてやる」