「そしてこっちも、岡崎の忍。小次郎よ。私の幼なじみ」
槐が目くばせをした男が、こちらをにらむ。
大きな目をした、一見まだ元服前にも見える男。彼にも見覚えがない。
「岡崎の忍が、どうしてまた京に?
山南さんを利用して、どうするつもりだったんだ」
総司の切れ長の瞳が、彼らをにらむ。
「……岡崎とは関係ない、私ひとりの復讐のためよ」
槐のすっとした瞳が、悲しみを孕んでこちらをにらむ。
「楓……あんたのせいで、陽炎様が死んだ。
私はあんたと新撰組を、絶対に許さない」
「え……っ」
陽炎。
その名前を聞いたのは、いつぶりだっただろう。
1年ほど前に死んだ陽炎……。
彼の最後の表情を思い出すと、ぎゅっと胸がつぶれそうになった。
「どうして陽炎が新撰組絡みで死んだことを知っている?」
何も言えないあたしに代わり、総司がたずねる。
そうだ。いったいどうして?



