幕末オオカミ 第二部 京都血風編



「……にしたって、なんで鉢合わせたりするんだよ!

バカバカバカバカ、バカ総司!」


「いてててて、たたくなって!

しょうがないだろ、お前に用事があったんだから!」


ポカポカと殴る手は、すぐに捕えられてしまった。


「え?」


「山南さんには、お前はここで不逞浪士の情報を集めていたってことにする。

とにかく今夜、屯所に戻って来い。店には土方さんから話をつけてある」


そっか、土方副長の命令で、総司はあたしを呼びにきたのか……。


もしかして副長、あたしが何も情報をつかめないから、しびれを切らしたのかな。


しかも山南先生に見つかっちゃったし……。



…………あたし、土方副長に切腹させられるかも。



がーんと、大きな岩が天井から頭に落ちてきたような気がした。


そうしてあたしはとぼとぼと、夜の闇に紛れて屯所に戻ったのだった。